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防音ガラス(窓サッシ)の種類と性能について。メリットデメリットは?

注目が高まる「窓の防音」

近年、新型コロナウイルス感染症の影響からテレワークで働く人が増え、自宅の中に集中できる環境が欲しいということから防音設備・防音施工への関心が高まっています。

中でも、外から聞こえる声や音を軽減するために窓を防音にしたいとかんがえ、新築はもちろんリフォームでも防音ガラスの設置を希望する方が増えています。

しかし、防音ガラスをはじめとした窓の防音には様々な方法や種類がありどれを選べばよいかわからないという方も多いようです。

そこで今回は、窓の防音の種類や性能、メリットデメリットをご紹介します。

 

種類と性能

窓の防音には大きく分けて防音効果があるガラスを使う方法と、通常の窓の内側に防音効果があるサッシをつけて二重サッシ(内窓)にする方法があります。

防音ガラスには二枚のガラスの間に特殊なフィルムを挟んだ「合わせガラス」と、二枚のガラスの間に中空層を設け、中空層に空気やアルゴンガスを封入した「ペアガラス」があります。

合わせガラス、ペアガラス、二重サッシの防音性は、ガラスの厚みやフィルム・ガスの種類、窓のタイプ、サッシの気密性などによって異なり、一般的にはガラスが厚いほうが防音性が高く、引き窓タイプよりも開き窓のタイプの方が防音性に優れています。

そのため、防音効果が高いガラスを使っていてもサッシの気密性が低いと思ったような防音効果が得られないということも多く、防音ガラスや二重サッシを選ぶときはガラスとサッシ両方の性能に注目する必要があります。

ガラスとサッシの防音性はJIS規格で遮音性の等級として定められていますので、高い防音性を求める場合はJIS等級を目安に選んでみるとよいでしょう。

 

等級

音の低減効果

T-1

25db低減

T-2

30db低減

T-3

35db低減

T-4

40db低減

※騒音が500ヘルツ(Hz、音の周波数の単位)の場合

 

メリットとデメリット

防音ガラスや二重サッシなどで窓を防音すると、自宅から漏れる音による近隣トラブルを防止できる、プライバシーを保護できる、外から聞こえる音に悩まされなくなるなど、生活環境を快適にすることができます。

また、特殊なフィルムを挟んでいる合わせガラスはガラスが飛散しにくいため安全性が高く、ペアガラスや二重サッシは断熱・遮熱効果があるなど、種類によって防音以外の効果も期待できます。さらに、単層ガラスに比べると破りにくいため防犯性も向上するといったメリットがあります。

 

しかし、防音ガラスや二重サッシは設置コストが高く、メンテナンスや交換の費用も高めになるというデメリットがあります。リフォームの場合、サッシごと交換する必要があったり、窓周辺の状態によって施工出来ない・施工内容が限られたりします。

また、合わせガラスやペアガラスは重くて開け閉めがしにくい、二重サッシは開け閉めの手間が二回分かかって面倒、掃除がしにくいといった点もデメリットです。

 

まとめ

防音ガラスや二重サッシの防音効果は、ガラスの厚みや構造、サッシの密閉性などによって変わりますが、音の高さや種類によっては性能が良いガラスやサッシを使っていても効果が出にくいことがあります。

そのため、防音等級だけを見て判断するのではなく、どのような音をどの程度防ぎたいのかを考慮し、それに合った方法を選ぶ必要があります。

また、防音は壁や床など、窓以外の防音とあわせて考えるとより効果的ですので、防音を考えるときは実績豊富な業者に相談するとよいでしょう。

 

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