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市街化区域とは?そのメリットデメリット、市街化調整区域との違い

市街化区域とは

日本の土地は、その土地を今後どのような形で開発し、発展させるかという都市計画に合わせて5つの区域区分に分類されています。土地を売買する際、その土地がどの分類に当てはまるかは、今後その土地や周辺がどのように変化していくかを知るうえで重要なポイントとなります。

「市街化区域」とは、都道府県などの行政が計画的な街づくりを行うと定めた「都市計画区域」のなかで、「すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」と定められた場所です。

今回は、市街化区域のメリットとデメリット、名前がよく似ている「市街化調整区域」との違いを紹介します。

市街化区域のメリット

市街化区域は「すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」のことです。いうなれば、すでに街が形成されているか、現時点はそれほど開発が進んでいなくても、今後は開発されることがあらかじめ決まっている区域ということです。

そのため、市街化区域は便利で住みやすく、現時点では多少不便でも今後は便利になる可能性が高い土地ということになります。買い物がしやすい、図書館などの公共施設を利用しやすい、病院などが充実しているなどを土地探しの条件としている人は、市街化区域であるかどうかを基準に探してみるとよいでしょう。

市街化区域は駅の周辺などが指定されることが多いため、交通の便が良い、通勤や通学がしやすいなどのメリットもあります。

また、市街化区域は市町村などが定めた土地用途を調べることで、今後その場所にどのような建物が作られるかを予想することができます。落ち着いた環境を求めるなら「住居専用地域」や「田園住居地域」、商業施設に近い場所がよいなら「近隣商業地域」を選ぶなど、好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

市街化区域のデメリット

市街化区域は便利で生活しやすい反面、土地の用途が市町村などによって定められているため、建物の種類や規模などに制限があるというデメリットがあります。たとえば、一般的な住居はほとんどの地域に建てることができますが、第一種低層住居専用地域に指定されている土地は高さ制限などがあるため三階建ては建てられない・建てにくくなります。

また、市街化区域は地価が高い傾向があるため、土地の固定資産税もやや高めになります。さらに、固定資産税とは別に都市計画税もかかることもデメリットといえるでしょう。

市街化調整区域との違い

市街化調整区域は、市街地が無秩序に広がったり活性化したりするのを防ぐため、開発を抑制する地域のことで、いうなれば「開発しないと決められた地域」です。

市街化区域と名前が似ているので混同されがちですが、その内容は真逆ですので注意が必要です。

まとめ

市街化地域は、利便性が高い土地に住みたいという方に最適な地域です。開発があまり進んでいないという場合でも、今後の発展が見込めるので将来性を見越して購入してもよいでしょう。

ただし、土地の用途によっては建てられる規模などに制限がある、地価や税金が高いといったデメリットがあるので注意が必要です。

 

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