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ベランダの柵の高さ、調理道具を置く棚の位置など、子どもの安全に配慮した家の設計ポイント4つ。

家の中には危険が多い

新型コロナウイルス感染症の影響で家で過ごす時間が長くなった昨今、家の中でケガをしたり事故に遭う子供の数が増えています。大人にとっては何の危険もない家の中も小さな子どもには危険が多く、特に3歳未満の子どもは注意が必要です。

子どもの安全に配慮した家を設計するには、どのような点に注意すればよいでしょうか。

「危険な場所に入れない」設計を

家の中で起こる子どもの事故にはさまざまなものがありますが、「転落」「溺水」「火傷・ケガ」が多く、これらの事故を防ぐためにはベランダや階段、浴室、キッチンなど危険な区域に子どもが入れないようにするのがベストです。

ロック機能・指挟み防止機能付きの上吊り式引き戸であればバリアフリー性を確保しながら子どもが危険な場所に入るのを防ぐことができます。

また、扉を付けられない場合は安全柵を設置すると侵入防止になりますが、オープンキッチンなどは安全柵の設置が難しくなります。間取りやレイアウトを決めるときは安全柵を設置や撤去がしやすいよう計画を立てましょう。

 ベランダ柵は「隙間の広さ」に注意

ベランダからの転落事故を防ぐには柵の高さを高くして足場になるような物を近くに置かないことが重要ですが、意外と見落としがちなのが柵の隙間の広さです。高さが十分でも隙間が広いと小さい子どもは体がすり抜けて落ちてしまう可能性がありますので、隙間は内寸11cm以下にするとよいでしょう。

チャイルドロック付きの設備

包丁ラックやコンロ、食洗器、洗濯機などは子どもの手が届く高さにあります。設置場所に子どもが近づけないようにするのがベストですが、対策が難しい場合や、万が一子どもが入ってきた時に備えて、チャイルドロック付きの設備を選ぶようにしましょう。

排水性がよく滑りにくい浴室床

浴室での事故を防ぐには、子どもが浴室に入れないようにしたり、浴槽を高くして中に落ちたりしないよう対策するのがよいですが、浴槽を高くするとバリアフリー性が落ちてしまいます。

入口をロックできるようにする、浴槽にしっかりとした蓋をつける、浴槽内に水を溜めておかないといった対策のほか、浴槽の床を排水性がよく滑りにくい素材・形状にしておくことで転倒や浴槽内への転落を防ぐことができます。

まとめ

このほか、窓を二重窓にして子どもが開けにくくする、収納棚を高めに作って子供の手が届かないようにする、コンセントは感電防止の埋め込み扉つきにするなど、さまざまな安全策があります。

しかし、安全性ばかりを重視して動線が悪くなったり、バリアフリー性などが下がったりするとストレスになりますので、子どもの安全に配慮した家を設計するときは業者と相談しながら計画を立てていくとよいでしょう。

 

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