窓に機能をプラスする。機能性フィルムの種類について
窓に機能をプラスする機能性フィルムの種類をご紹介します。
ガラスに機能を持たせる
プライバシー保護や防犯性アップなど、ガラスに特定の機能を持たせる方法には「ガラスそのものに機能をつける方法」と「ガラスに機能性フィルムを貼る方法」の2通りがあります。
ガラスそのものに機能をつけると、機能性フィルムを貼るよりも高い機能を得られることが多いのですが、機能性ガラスは高価であることが多く、家じゅうのガラスを機能性ガラスにするのは難しいといえます。
また、実際に利用していて「機能をつけたけれど、つけて後悔している」という場合、ガラスを交換する以外の解決法がありません。
機能性フィルムを貼ると、機能性ガラスを使うよりもコストを抑えられることが多く、不要だと感じたときはフィルムをはがせばよいので手軽です。
UVカットフィルム
ガラス用の機能性フィルムというと、多くの人がUVカットフィルムをイメージするのではないでしょうか。
住宅のガラスはもちろん、車のガラスにUVカットフィルムを使用している方も多いでしょう。
UVカットフィルムは一般的な窓ガラスに貼りつけるだけで外部から侵入する紫外線を遮断できるフィルムです。
UVカット能力は商品によってさまざまで、紫外線99%カットという商品も少なくありません。
飛散防止フィルム
飛散防止フィルムは、「地震の揺れ」「台風による飛来物が窓にぶつかる」「風の衝撃」などでガラスが割れたとき、ガラス片が飛び散ることを防ぐフィルムです。
1995年阪神淡路大震災では地震発生後大規模な停電が起こったため、暗い部屋から脱出するときに割れたガラスを踏んでケガをした人が多数いました。
飛散防止フィルムを貼っておくと、割れたガラス片でケガをするのを防ぐことができます。
また、飛散防止フィルムを貼るとガラスが割れにくくなるため、防犯効果も期待できます。
防犯フィルム
防犯フィルムは飛散防止フィルム、ガラスを割れにくく強化する機能性フィルムですが、飛散防止フィルムが「ガラス片が飛び散らないようにする」ためのフィルムであるのに対し、防犯フィルムは「ガラスを割って侵入されるのを防ぐ」ためのフィルムです。
「ガラスを割らせない」ことが一つの目的なので、飛散防止フィルムよりも耐衝撃性能が高くなります。
また、飛散防止フィルムはアイスピックなどによる「突き」にはあまり強くありませんが、防犯フィルムは「突き」への耐性も高く、より防犯効果が高くなっています。
遮熱フィルム
太陽光に含まれる赤外線をカットし、屋内の気温が上がることを防ぐのが遮熱フィルムです。
夏の冷房効率をアップさせたいときなどに適しています。
遮光フィルム
太陽の光を遮断する遮光フィルムは、カーテンを取り付けることができない窓に適したフィルムの一つです。
ただし、さえぎるのは「光」であり、紫外線や赤外線をカットすることはできません。ある程度のカット効果を望むことはできますが、UVカットや遮熱フィルムとは異なるものとお考え下さい。
まとめ
機能性フィルムには様々なタイプがありますが、「遮熱+UVカット+飛散防止」など、複数の機能を持っているフィルムも数多く存在します。
さらに、無色透明のクリアカラータイプ、グレーから黒までの色がついたスモークタイプ、外側になる面がミラーになったマジックミラータイプなどがあるため、好みと機能を合わせて選ぶことができます。
ただし、表面がデコボコした「すりガラス」には使用できない、機能性ガラスに機能性フィルムを貼ると「熱割れ」することがあるなど、使用できないガラスもあるので注意が必要です。