一覧に戻る

バリアフリーリフォームにはどんな手すりを選べばいいですか?種類やチェックポイントは?

手すりは「適材適所」が重要

バリアフリーリフォームにはさまざまな種類がありますが、その中でも手すりの設置は最もポピュラーなバリアフリー工事です。補助金などの対象になっていることも多いため、手すりの設置を検討する方は多いですが、手すりは「設置すれば何でもよい」というわけではありません。

バリアフリーリフォームで手すりを設置する際、どのような手すりを選べばよいのでしょうか。

手すりの種類

手すりには設置方法や形状で大きく分けると「水平型」「I型」「L型」「階段用」「可動型」「置き型」があります。それぞれ異なる特徴があるため、用途に合わせて適した種類を選びましょう。

 

【水平型】

水平型の手すりは床に対して水平に設置する手すりです。歩行補助や動作補助に適しているため、廊下や室内の動線に合わせて設置されます。

 

【I型】

I型は床に対して垂直に設置する手すりで、アルファベットの「I」の形をしています。立ち座りの動作を補助するのに適しており、狭いスペースにも設置できることから玄関の上り口やトイレ、ドアの脇に設置されることが多い手すりです。

 

【L型】

水平型とI型が一つになった手すりで、アルファベットの「L」の形をしています。垂直の部分と水平の部分があるため、上半身を少し前に倒して重心を移動しながら立ち上がる動作の補助に適しており、浴室やトイレなどに設置されます。

ただし、設置するにはある程度のスペースが必要であるほか、手すりの位置が浴槽などに近すぎると使いづらくなるので注意が必要です。

 

【階段用】

階段の上り下りをスムーズにするほか、転倒や転落を防止するための手すりです。階段の角度や形状などに合うものを選んで設置する必要があります。

 

【可動型】

使用しないときは収納しておき、必要に応じて引き出せる手すりです。通常の手すりをつけるとスペースが狭くなって移動や動作の邪魔になるというときに設置するケースが多く、主にトイレや浴室で利用されます。

 

【置き型】

置き型の手すりは壁などに設置するのが難しい場合や、壁から離れた場所に設置したいときに利用できる手すりです。固定されていないためやや不安定ではありますが、設置場所を移動できるため室内のさまざまな場所で使用可能です。布団やベッド脇に置いて起き上がり・立ち上がりを補助するといった用途に使われることが多いほか、玄関などにも利用されます。

設置や選び方のポイント

手すりを設置するときや選ぶとき、最も重要なのは「高さ」です。手すりの位置が低いと歩くときや立ち上がる時に利用しにくいだけではなく、バランスを崩す原因になったり体に負担がかかる原因になることがあります。一般的に地面から手すり上部までの高さは約75~85cmといわれていますが、実際は身長や体格によって異なります。

また、手すりの太さと形状も重要なポイントです。手すりが太すぎるとしっかり握ることができないため、手の大きさに合わせてしっかり握れる太さで、握りやすい円形の手すりを選ぶとよいでしょう。

ただし、握るのではなく手をついて使うという場合や握力が弱くて握ることができないという場合は、やや幅が広くフラットなハンドレールを選んでもよいでしょう。

まとめ

手すりは用途や設置場所に合った種類を選ぶだけではなく、体格や筋力などに合わせて太さや形状、高さを決める必要があります。手すりを利用する本人に選んでもらうだけではなく、介護の専門家やバリアフリーリフォームの知識がある業者などと相談しながら選ぶとよいでしょう。

 

そのほかの「よくある質問」はこちら