リビング階段と玄関階段のメリットとデメリット比較。
階段をどこに設置するか
二階建ての家を建てるときに悩むのが「階段をどこに設置するか」ということです。一般的には玄関ホールに設置することが多い階段ですが、近年はリビングに階段を設置するケースも増えています。
階段を設置するならリビングと玄関ホールのどちらがよいのでしょうか。
リビング階段のメリットとデメリット
メリット
- コミュニケーションの機会が増える
リビングに階段を作ると二階の居室と玄関を行き来するためには必ずリビングを経由することになります。そのため、家族同士が顔を合わせることが多く、コミュニケーションの機会も多くなります。
- 空間が広々とする
階段があると縦の視覚効果が生まれて空間を広々と感じることができます。
また、玄関に階段を設置した時よりも廊下を短くできるため、間取りにゆとりを持たせることができます。
デメリット
- プライバシー性が低い
リビング階段は居室と玄関を行き来するためにリビングを通らなくてはならないため、来客を個人の居室に招くときにリビングでの様子を見られるなど、プライバシー性が低くなります。リビングでくつろげないなど、窮屈に感じることもあるでしょう。
- 匂いや音が筒抜けになる
二階とリビングが空間的につながっているため、音や匂いが筒抜けになってしまいます。生活リズムが大きく違う家族がいると、音が気になって眠れないなどの問題が起こるかもしれません。
- 寒い
一階の温かい空気が二階に上がっていくため一階の室温が下がり、冬は寒さを感じます。また、二階とつながることで空間が広くなり、冷暖房効率も低くなります。
玄関階段のメリットとデメリット
メリット
- プライバシー性が高い
玄関からすぐに二階へアクセスできる玄関階段は来客にリビングを見られるということもないためプライバシー性が高くなります。
- 光熱費を節約できる
リビングと二階がドアや壁で区切られるため冷暖房効率がよくなります。また、部屋ごとに空調を行っている場合、人がいない部屋は空調を切っておくことができるため光熱費を節約できます。
- 音や匂いが気にならない
ドアや壁で空間が分けられているため、匂いや音が届きにくくなります。生活リズムが異なる家族がいても落ち着いて過ごすことが可能です。
デメリット
- 顔を合わせる機会が減る
誰にも会うことなく出入りすることができるため、家族と顔を合わせる機会が少なくなってしまいます。
- 間取りを圧迫する
階段を設置するためには、ある程度の空間が必要になりますが、玄関ホールは生活空間として使用しない場所です。そのため、玄関階段を作ると生活空間として使用できる場所が少なくなってしまいます。また、リビング階段よりも廊下が長くなるため、間取りを圧迫する傾向があります。
まとめ
リビング階段と玄関階段はそれそれ異なる特徴があるため、どちらがよいかはライフスタイルや家族構成によって異なります。また、リビングのどこに階段を作るか、階段の形状や階段周りをどのように設計するかでメリット・デメリットの大きさが変わりますので、一概にどちらがよいということはできません。
階段は設置場所によって生活動線の良し悪しが決まるだけではなく、一度作ると位置を変えることが難しいため、設置場所を決めるときは慎重に選ぶようにしましょう。