注文住宅で鍵となる階段の位置を決める3つの間取りとは
注文住宅で鍵となる階段の位置を決める3つの間取りをご紹介します。
生活動線を決める「階段」
二階建て以上の住宅を建てる場合、一つの階にリビングや浴室などの生活スペースをまとめ、もう一方の階に居室をまとめるという間取りにするのが一般的です。
そのため、上下を繋ぐ役割を持っている階段は、個人のための居室と家族全員が共有する生活スペースを繋ぐ役割を持っていることになり、家の中のどこに階段を創るかで、生活動線が大きく変わります。
階段の位置を決める3つの間取り
階段を作る位置に決まりはありませんが、玄関ホールかリビングに階段を作るのが一般的です。
間取り1:玄関ホールの階段
昔からよくある、玄関ホールに階段がある間取りは、二階と玄関の距離が近く、外と行き来がしやすく、購入した家具や重い荷物を二階に運び込みやすくなります。
また、高齢者や赤ちゃんがいる場合、一階に高齢者や赤ちゃん用の部屋を作り、夜遅く帰ってくる家族用の居室を二階に作ることで、音が原因で深夜に目を冷ますことを防ぐことができるのもメリットです。
ただし、リビングドアがある場合は、一階リビングにいてもお子様が夜間外出する、悪い友人を連れ込むことを察知できないほか、泥棒が二階に侵入しやすいといったデメリットもあります。
間取り2:リビング奥の階段
リビングの奥に階段を作ると、リビングに縦のアクセントが生まれ、開放感のある立体的な空間を演出することができるほか、外出するために必ずリビングを横切ることになり、家族の出入りを把握しやすい、家族とコミュニケーションを持つ機会が増えるといったメリットがあります。
一方、玄関からの距離が遠くなるため、二階に重い荷物を運びにくくなるほか、リビングに来客がいるときに階段を利用しづらい、二階に来客があるときはリビングでくつろぎにくいといったデメリットがあります。
間取り3:リビングドアに隣接した階段
リビングドアに隣接した階段は、家の出入りや階段を使うためにリビングを横切る必要がないため、家族の出入りを把握しやすいというリビング階段のメリットを持ちながら、プライベートな部分を来客に見られるというデメリットを減らすことができます。
玄関からの距離も近くなるため、二階に荷物を持ち運びしやすくなるほか、家の中央に階段を置くことで二階スペースを広く使いやすくなるなどの理由で、最近人気が高まっている間取りです。
まとめ
階段は、上下を繋ぐ役割しかもっていないため、位置を決めるのは最後でいいと考えてしまいそうですが、実は、生活動線や二階のスペースの大まかな枠組みは階段の位置によって決まってしまうため、階段を後から決めると、階段のために二階の間取りを考え直す必要が出る、家が出来上がってから不便であることに気づくなどの問題が起こりがちです。
どのような家にしたいかをイメージしながら、玄関と階段をどのような動線で繋ぐかを最初に決め、その動線を基準に他の部屋を置いていくと、生活がしやすい間取りをスムーズに決めることができます。