○○坂、○○台など、坂の上に家を建てる前に考えておくべきこと。
坂の上の土地
坂の上の土地は日当たりや風通しがよく、高い場所にあれば眺望がよいといったメリットがありますが、住んでみると不便を感じることも多く、家を建ててから後悔するケースも少なくありません。
坂の上の土地を買ったり、家を建てたりする前に、どのようなことを考えておくとよいのでしょうか。
坂の勾配と距離
坂の上の土地を選ぶとき、特に注意したいのが坂の勾配と距離です。勾配が急だと短い距離であっても体に負担がかかるだけではなく、距離が長ければ勾配が緩やかでも負担がかかります。若く健康であればそれほど苦にならない坂でも、高齢になると負担に感じたり、車椅子の場合は勾配が急で上るのが困難になる可能性があります。
勾配が急だったり、坂の距離が長かったりする場合は、車がないと不便ですので、敷地内に駐車スペースを確保する必要があります。
また、車を運転できないときを想定してバスなどを利用できるかもチェックしておいた方がよいでしょう。
雨や雪が降ったときの安全性
雨や雪が降ると足元が滑りやすくなるため、坂の上り下りに危険がともないます。特に、雪が積もると坂道で転倒するリスクが大きいため注意が必要です。
道の排水設備や融雪設備が整っているかはもちろん、雪が降りやすい、道路が凍結しやすい場所でないかも確認しておきたいところです。
また、造成地の場合は大雨で崩落する可能性がないかも確認しておきましょう。
水道の水圧
坂の上にある高い土地は低い土地に比べると水道の水圧が低いことがあります。災害時に断水が起こりやすかったり、取水制限などで水圧が下がったときに水が出なくなったりすることがあります。事前に水圧を確認しておき、水圧が低い場合は低水圧モデルのトイレを選ぶなどの対応をする必要があるでしょう。
まとめ
坂の上の土地は不便で住みにくいといわれますが、坂の勾配が緩やかで距離が短い場合や、車で生活する、交通や流通の便が発達している場合など、周辺の環境やライフスタイルによってはそれほど不便を感じずに生活することができます。
また、適度な坂道がある方が足腰が丈夫になって健康によいという意見もあるため、坂の上に家を建てるのはよくないと言い切ることはできません。
洪水などの水害に遭う心配がないなどのメリットもあるため、デメリットがどの程度あるか、どのような対策を取ればデメリットを軽減できるかを考えて土地選びや家造りを進めていくとよいでしょう。