ひょっとして水みち?敷地から水が出ますが、対策には何がありますか?
敷地内の水
晴れた日に見たときは何の問題もなかったけれど、雨が降ったあとは水が出てくる、いつもぬかるんでジメジメした場所があるという場合、「水みち」ができているのかもしれません。敷地から水が出る場合、どのような対策をすればよいのでしょうか。
水みちとは
水みちとはその名の通り「水が流れる道」のことで、周囲よりも透水性がよい地質が水位より低い場所にあるとできるものです。
例えば、ひな壇状になっている土地で、粘土層の部分と砂礫層(されき:砂と小石)の部分がある場合、砂礫層の部分に水みちができやすくなります。
水は高いところから低いところに向かって流れるため、ひな壇状になっている土地は下段の土地ほど水がたまりやすく地下水位も高くなります。
雨などで地下水位が上昇すると水は地表に出ようとしますが、粘土質の部分は水を通しにくいため水が通りやすい砂礫層の方に回り込みます。このとき、水は砂や土を押しのけ、川のようなくぼみを作ります。これが「水みち」です。
水みちが家の床下を通っている場合、床下に湿気がたまりやすくなるだけではなく、地盤沈下などを招く可能性があります。敷地内に水が出るときは、できるだけ早く原因を調査し、対策を行う必要があるでしょう。
敷地に水が出るときの対策
敷地に水が出るとその部分に流れ込む水をせき止めれば解決するかのように思いがちですが、流れをせき止めると水が回り込んで新たな水みちができたり、池のような水たまりができたりするため、根本的な解決になりません。
敷地に水が出る、水みちができたときは、流れ込んだり湧いてきたりする水の量を減らすことと、水がたまらないよう適切に排水することです。
地下水が多く湧く土地であったり、地下水位が高い土地である場合、穴を掘って小さな井戸を作りポンプでくみ上げて排水する方法が有効です。汲み上げた水を花の水やりや融雪装置などに利用すれば水道代の削減にもなり一石二鳥です。地下水をくみ上げすぎると逆に地盤沈下を招くことがありますが、一般家庭の規模であれば問題になることはありません。
周囲よりも土地が低くて水が流れ込みやすいという場合、盛り土などで土地をかさ上げするなどの方法が考えられます。
また、U字や暗渠パイプで水の流れ道を作って制限してしまうのもよいでしょう。雨水桝などに向かって流れるよう整えておけば排水がスムーズになり、水たまりなどができにくくなります。
まとめ
敷地から水が出たときの対策は、水が出る原因などに合わせた方法を選ぶことが重要です。まずは、なぜ水がでるのか、どこから水が出ているのかなどを調べましょう。
また、地盤調査で水みちができていないか、できやすい地盤ではないかなどを調査し、必要に応じて補強工事などを行いましょう。
地盤や土質、水みち、地下水位などの調査は業者に依頼する必要があります。しっかりした調査力を持つ信頼できる業者を選んで調査を依頼しましょう。