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廻縁とは何ですか?またその役割には何がありますか?

廻縁(まわりぶち)とその役割についてご説明します。

天井と壁の継ぎ目にある「廻縁」

廻縁は「見切材」「モールディング」「造作材」とも呼ばれることがある、天井と壁の継ぎ目部分に取り付けられた建築材です。

壁と床に取り付けられる「幅木(はばき)」同様、木製、塩化ビニル製、アルミ製などがあり、色や柄の種類も豊富なほか、フラットでシンプルなデザインの廻縁、額縁のように装飾された廻縁、優しい曲線でシンプルでありながら美しい廻縁など、形のバリエーションも多くあります。

ところで、廻縁の役割とは何なのでしょうか?

 

廻縁の役割は、天井と壁の継ぎ目を隠すこと

廻縁の主な役割は、天井と壁の継ぎ目を隠すことです。

一般的な工法では、天井と壁にクロスを貼って仕上げますが、熟練の職人であっても継ぎ目部分をきれいに仕上げることは難しく、クロスの隙間ができてしまうことがあります。

また、建材は湿度に合わせて伸びたり縮んだりしています。なかでも木造住宅は湿度による伸び縮みが大きいため、時間が経つとクロスが「浮く」「剥がれる」といったことが起こります。

部屋の環境などによって違いはありますが、、築3年程度でクロスの剥がれが出ることもあります。

廻縁を取り付けておくと天井と壁の継ぎ目が隠れますので、仕上がりの悪さや経年劣化によるクロスの剥がれなどが見えなくなります。

 

室内装飾として部屋の雰囲気を作る

素材や色柄、デザイン性に富んだ廻縁は単に継ぎ目を隠すだけではなく、室内装飾として部屋の雰囲気を作るという役割を果たします。

例えば、濃い色で存在感のある廻縁を取り付けると、部屋の雰囲気を引き締めることができますが、白系の廻縁であれば部屋を広く見せることができます。

アルミ製の廻縁ならスタイリッシュな雰囲気を演出でき、パステルカラーの壁紙の部屋に白い木製の細い廻縁を取り付ければガーリーテイストに仕上がります。

彫刻やエンボス加工でデザインされた廻縁や、ゴールドカラー、大理石調の廻縁を使えばエレガント、ゴージャスな雰囲気に仕上げることもできます。

 

廻縁を使用しないことも可能

壁の継ぎ目を隠す役割を持つ廻縁ですが使用しないことも可能です。

ただし、通常の壁のままでは継ぎ目が目立ってしまいますので、廻縁を使わない場合は壁と天井が交わる部分に隙間を設け、クロスの継ぎ目が引っ込んだ部分に回り込む「目透かし」にすることをおすすめします。

継ぎ目部分が目立たなくなるほか、部屋がすっきりと仕上がり、くぼみ部分に間接照明を取り付ければ部屋をおしゃれな雰囲気に仕立てることができます。

 

まとめ

廻縁は実用的な役割だけではなく装飾的な役割も大きく、壁紙、天井、廻縁を上手にコーディネートすることでさまざまな室内空間を作り出すことができます。

廻縁を選ぶことができるのも注文住宅の魅力ですので、インテリアや部屋のイメージに合わせた廻縁に出会えるとよいですね。

 

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