天然芝と人工芝。それぞれのメリットとデメリット
天然芝と人工芝。それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
あこがれの「芝生の庭」
足元を何でおおうかで庭の印象は大きく変わります。
砂利を敷く、タイルやレンガを敷くという方法もありますが、なかでも昔から人気が高いのが「芝生」です。
自然な緑の美しさや柔らかさを楽しむことができるだけではなく、上品さと高級感がある芝生の庭にあこがれるという方は少なくありません。
今回は、「天然芝」と「人工芝」それぞれのメリット、デメリットを紹介します。
天然芝のメリット・デメリット
「芝草」と呼ばれる植物を使って土の表面を覆う天然芝は、生きた植物を使うという点がメリットともデメリットともいえます。
生きた植物であるため、季節によって色合いの変化を楽しむことができる一方、冬期は枯れたような茶色に変色するため見た目が悪くなります。
また、一本一本の太さや色のばらつきがあるほか、日当たりのよいところと悪いところでは生育に差があるなど、見た目にムラができてしまいます。
そのムラも「自然の風合い」として楽しむことができればよいですが、庭一面を均一に仕上げるのはかなり難しいといえるでしょう。
初期費用は比較的安価ですが、定期的な芝刈りや雑草抜き、肥料散布などが必要になります。
管理を怠ると芝や雑草が伸び放題になったり、一部がはげたようになったりして見た目が悪くなるので、庭に天然芝を使うときは管理にかかる手間やコストも含めて考えなくてはなりません。
人工芝のメリット・デメリット
ポリウレタンやポリエチレンなどの合成樹脂で作られた「人工芝」は、品質が均一で見た目が変化しにくいという点がメリットです。
季節感を得ることはできませんが、日当たりの良し悪しや季節によって見た目が悪くなるということがないため、一年中美しい庭を眺めることができます。
天然芝のように伸びたり枯れたりしないため、定期的な芝刈りや肥料散布が必要なく、雑草処理も基本的に必要ありません。
天然芝には適さない日当たりの悪い場所にも敷くことができるという点も魅力です。草を植えるのではなく、シートを敷くという形になるためコンクリートの上に施工することも可能です。
また、人工芝には芝が短いもの、芝が長いもの、単色のもの、複数の色を混ぜたものがあります。
天然芝の場合、イメージする景観を得るためには芝が伸びるまで待たなくてはならないということもありますが、人工芝は芝を敷いた日から希望する景観を得ることができます。
ただし、商品によっては色が不自然に感じることがあるほか、周囲の草木は茶色く変化してきているのに芝だけが青々として景観に馴染まないといったことがあります。天然芝に比べると見た目が安っぽく感じることもあるのではないでしょうか。
また、手入れや整備が必要ないという魅力はありますが、導入コストは天然芝よりも高く、劣化するので10年程度で交換しなくてはならず、多額の費用が発生します。
まとめ
天然芝は「自然な景観を楽しむことができる」「導入コストを抑えることができる」という点がメリットですが、「維持管理が大変」というデメリットがあります。ただし、庭や芝の手入れが好きで苦痛を感じないという方にとってはデメリットと言い切ることはできないため、「手入れ込みで芝を楽しみたい」という方にオススメです。
一方、人工芝は「導入コストがかかる」「季節感がない」といったデメリットはあるものの「維持管理費も安く、楽に景観を維持しやすい」「どこにでもきれいに敷ける」といったメリットがあります。
「手軽に芝を楽しみたい」という方には人工芝が最適でしょう。