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住宅ローンを一括返済する前に!全額繰り上げ返済する際の注意点3つ。

住宅ローンの一括返済

住宅の購入や新築の際に多くの人が利用する住宅ローンは、返済期間が長く月々の負担額も大きいため「出来るだけ早く完済したい」と考える方も少なくありません。
「繰り上げ返済」を使えば住宅ローンを早く返済することができます。特に、全額を一度に返済する「一括返済」であれば、それ以降住宅ローンを支払う必要がなくなるため月々の経済的負担や心理的なプレッシャーを軽減することができます。
しかし、一括返済にもいくつかデメリットがあり、利用する際はいくつか注意しておかなくてはならないこともあります。
今回は、住宅ローンを一括返済する際の注意点をご紹介します。

 

資金の余裕がなくなる

通常、住宅ローンを一括返済しようとする場合、一括返済に十分な額を貯金してそこから支払うという形になりますが、貯金を使って多額のローンを払うと資金の余裕がなくなり、けがや病気、事故など不測の事態に陥ったときに対応できなくなる可能性があります。
生活費や医療費などの不足を補うためにフリーローンなどを利用すると住宅ローンよりも金利が高いためかえって損をしてしまいますので、一括返済をする際は返済した後も手元の資金が十分残るか、出産や入学などお金が必要なライフイベントの予定がないかなどをしっかり確認しておく必要があります。
また、仮想通貨やFXなどで得た利益で一括返済を行う場合、翌年の所得税や住民税、国民健康保険料が高くなることにも留意しておきましょう。
宝くじの当選金は収入に当たらないため所得税などがかかる心配はないため、そのまま返済に充てても問題ないでしょう。

 

住宅ローン控除や団信がなくなる

住宅ローンを利用する際に加入する団体信用生命保険(団信)は、保険期間が「住宅ローン完済まで」となっているため、一括返済を行うと団信の保険期間も終了となり、それ以降は保証を受けることができなくなります。
団信以外の生命保険に加入していない場合、自分で生命保険や共済などに加入する必要があります。
また、住宅ローンを一括返済すると住宅ローン控除を受けられなくなります。
住宅ローン控除の適用期間がまだ残っている場合は、一括返済をすることで減額できる利息額と、残りの住宅ローン控除の適用期間に受けられる控除額の合計を比較し、控除額の合計の方が大きい場合は住宅ローン控除の適用期間が終わるのを待ってから一括返済するとよいでしょう。

 

手続きに手間や費用がかかる

住宅ローンの一括返済をする際は、事前に金融機関に申し込みを行い様々な手続きを行う必要があります。金融機関によって手続き方法などが異なりますが、一括返済を行う一か月前には申し込みを行い、必要書類に記入などを行ってから入金という流れになります。金融機関によっては一括返済に手数料がかかることがあります。
また、住宅ローンを利用する際に設定される抵当権は、住宅ローンを返済しても「抵当権抹消登記」を行わないかぎりは抵当権が設定されたままとなります。
抵当権がついたままだと売却や相続などの際に余計な手間がかかる原因になるので早めに抹消しておきましょう。抵当権抹消登記には手数料がかかります。

 

まとめ

住宅ローンの一括返済を行うとその後の支払いや精神的プレッシャーなどから解放されますが、一括返済したことで生活費などが不足する可能性があるほか、タイミングなどによっては損をすることもあります。
一括返済は、メリット・デメリットやライフプランを見据え、専門家を交えるなどして慎重に検討してから行いましょう。

 

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