一覧に戻る

住宅メーカーや工務店がいう、「坪単価」とは?なにが含まれ、なにが含まれないの?

坪単価とは

家を建てるために住宅メーカーや工務店を探していると、「坪単価」という言葉を目にすることが度々あります。

坪単価とは土地や建物に対する人坪当たりの価格のことで、建物の場合は建築費を延べ床面積で割って算出します。つまり、坪単価と建てたい家の規模から建築費を計算できるといえます。

そのため、坪単価は住宅メーカーや工務店を選ぶときの目安として利用されますが、坪単価だけで選ぶと思わぬ損をすることもあります。

坪単価は「本体工事費」のみ

家の建築にかかる費用は、建物そのものを建てるための「本体工事費」と、庭やカーポート、塀や門などの外構やガス管などの引込みといった建物に関連する部分を整えるための「付帯工事費」、法的手続きなどにかかる手数料や火災・地震保険料などの「諸費用」の3つに分けることができます。

実は、坪単価を算出するときに利用される建築費は「本体工事費」のみをさしており、付帯工事費や諸費用などは含まれていません。

本体工事費は家の建築にかかる費用の7割程度といわれているため、坪単価から総額の目安を知ることはできますが、付帯工事費や諸費用は土地の条件などによって変動するため、家の建築にかかる総費用を知ることはできません。

「本体工事費」とは

坪単価を計算するときに用いられる本体工事費の内訳は業者によって異なり、ある業者では本体工事に含まれている工事が、別の業者では付帯工事扱いになるということがあります。そのため、「坪単価にはこのようなものが含まれ、これは含まれません」と一概にいうことはできません。

一般的には「仮設工事費」「基礎工事費」「躯体工事費」「建具工事費」「内装工事費(カーテン・照明の取り付けは含まない)」「断熱工事費」「タイル・左官工事費」「ガラスサッシ工事費」「屋根板金工事費」「外壁工事費」「防腐・防蟻処理工事費」「空調工事費(エアコンとりつけは含まない)」「電気工事費」「配管工事費」「設備品の設置工事費」「内装仕上げ工事費」が本体工事費として扱われることが多く、坪単価に含まれると考えてよいでしょう。

業者によって坪単価が違う理由

坪単価が業者によって違うのは、坪単価を算出するときに使う「本体工事費」の内訳が業者によって異なるだけではなく、内訳が同じでも工法や設備内容・グレードによって本体工事費が変わるためです。

例えば、カーテンや照明の取り付けを本体工事費に含んでいる場合は、含んでいない場合よりも坪単価が上がりますし、本体工事費に含まれる基礎工事も布基礎かベタ基礎かで本体工事費は変わります。木造か鉄筋コンクリートかも本体工事費を大きく左右するポイントです。

まとめ

坪単価に含まれるのは本体工事費のみで、付帯工事費や諸費用は含まれていません。

また、本体工事費にどのような工事が含まれるかは業者によって異なります。標準仕様のグレードを低く設定して本体工事費を下げ、坪単価を安く見せている業者があるため、希望する仕様の家を建てようとしたらオプションとして多額の費用が発生し、かえって高くつくことがあります。

住宅メーカーや工務店を比較するときは坪単価だけではなく、本体工事費の内訳や施工内容にも注目しましょう

 

そのほかの「よくある質問」はこちら