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建てるだけでは終わらない。メンテナンス、保険、固定資産税など、家を建てた後にかかる費用には何がある?

「建てたら終わり」ではない

時々「賃貸住宅の家賃を払い続けるなら、資産になる家を持って住宅ローンを払ったほうがいい」といわれることがあります。確かに、同じ額を払い続けるなら何年たっても自分のものにはならない賃貸住宅より、自分の資産になる持ち家に払ったほうが得といえるかもしれません。

しかしこれは、住宅ローンと家賃を単純に比較した場合の話です。家は建てたら終わりではなく、維持や管理が必要であるため住宅ローン以外にもさまざまな費用がかかり、単純に「家賃を払い続けるより得」とはいえません。

今回は、知っておきたい家を建てた後にかかる住宅ローン以外の費用をご紹介します。

固定資産税・都市計画税

固定資産税は、原則全ての土地と家屋が対象となる税金で、都市計画税は都市計画法で市街化区域に指定された場所にある土地と建物が対象となる税です。

いずれも、税を納めなければならない年の土地や家屋の評価額を元に算出されるため、地価や築年数、増改築などによって変動します。

支払方法は年一括払いか、四期に分けた分割払いかを選ぶことができます。

火災保険・地震保険

法律上義務付けられてはいないものの、住宅ローンの利用条件に指定されていることが多い火災保険や地震保険の掛け金も意外と大きな負担となります。

金額は保険会社や補償内容、特約の有無、何年契約かなどで変わります。3年や5年など、数年単位で契約する場合は年ごとに支払う方法と、全期間分を一括で支払う方法を選べます。一括で払うと年ごとに支払うよりも支払い総額は安くなりますが、まとまった額を支払わなくてはならないので負担も大きくなります。

保険会社を選び方や補償内容を調節することで費用を抑えることができますが、費用削減のために補償が足りない状態になると万が一の際に困ってしまうので注意しましょう。

設備やクロスなどの交換費用

キッチンや浴室などの水回り設備、エアコンや食器洗い乾燥機などの電化製品、壁紙などは、小まめに手入れをしていても年月が経つと汚れたり壊れたりします。また、設備や電化製品は年齢やライフスタイルの変化によって必要な機能が増えたり、機能や性能に不満を感じるようになったりすることで交換する必要があるかもしれません。

一般的に、設備や電化製品、クロスの交換頻度は十年に一度程度と言われています。壊れたり不満を感じたりしていなければ交換する必要はありませんが、十年くらいで交換の時期が来ると想定して備えておくとよいでしょう。

外壁や屋根のメンテナンス費用

常に風雨にや日光に晒される外壁や屋根は、周辺環境や使用素材などによって違いはあるものの、10~15年程度で傷んでしまいます。適切な修繕を行わないと雨漏りが起こったり、内部に染み込んだ雨水が原因で躯体を傷めてしまったりしますので定期的な点検とメンテナンスが必要です。外壁と屋根のメンテナンスは同時に行わなければならないというわけではありませんが、個別に行うと足場代などがかさむので一度にまとめたほうがお得です。100~200万円程度かかることが多いため、計画的に資金をためておきましょう。

まとめ

賃貸住宅の場合、建物は大家の所有物であるため借主が固定資産税を払ったり外壁の修繕を行ったりする必要はありませんが、自分の家を持つと全て自分で負担しなければなりません。家を建てるときは、家を建てた後にどのような費用が・いつ・どれくらい必要になるかをしっかりシミュレートして資金計画を立てておきましょう。

 

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