断熱、防音、電気錠など、デザイン以外にも気にしたい、玄関ドアの機能4つ。
機能性で選ぶ玄関ドア
玄関ドアは外から見える「家の顔」ともいえる存在です。そのため、選ぶときは外壁の色とマッチするか、建物のデザインに馴染むかといったデザインを重視して選ばれる傾向があります。
しかし、外と中を繋ぐ玄関ドアはその家の住人や来客、光や風など通したいものはスムーズに通し、不審者や害虫、冷気や熱気などは通さなず、安全と快適を守る機能が求められます。そのため、デザインだけで選んでしまうと、快適性が落ちて不満を感じてしまうことがあります。
玄関ドアにはどのような機能があり、どのように選べばよいのでしょうか。
電子錠
電子錠付きの玄関ドアは防犯性の高さと利便性のよさから近年注目が集まっています。電子錠には、バックやポケットにリモコンキーを入れた状態でタッチするだけで開錠できるタイプ、カードなどをかざすだけで開錠できるタイプ、リモコンを持った状態で近づくと自動で開錠してくれるタイプなどがあります。いずれの場合も、従来の玄関ドアのような鍵穴がついていないためピッキング被害を受けにくくなります。
また、鍵をとりだして鍵穴に差し込む手間がないため、両手が塞がっている時などに便利です。
採光・通風
玄関は薄暗く通気性が悪くなりやすいため、昼でも照明が必要だったり匂いがこもったりすることがあります。一部にガラスが使われ、採光性や通風性を確保した採光ドア、通風ドア、採風・採光ドアなどを使えば、自然光や風を取り込むことができるため、明るく気持ちの良い玄関を演出することができます。
開閉可能な窓、縦長のスリット窓、ドアの上部がガラスになっているランマつきドアなど、通風や採光だけではなく防犯性も意識したデザインのドアが数多く開発されています。また、防犯ガラスや断熱ガラスを使用した製品もあります。
高断熱・防音
玄関ドアは開口部であるため、開け閉めしたときはもちろん、閉じているときでも熱や音が漏れたり入ったりすることがあります。家の断熱性や防音性を高めていても玄関ドアの断熱・防音性能が低いと効率が下がってしまいます。高断熱性能ドアや防音性能を備えたドアを使うと光熱費の削減や音によるストレスの軽減、プライバシーの保護などのメリットを得ることができます。
防火
防火ドアというと公共施設やオフィスビルなどの大きな建物のなかに設けられたドアのイメージがありますが、戸建て住宅の玄関扉の中にも高い防火性を持った防火ドアが存在します。防火地域、準防火地域に家を建てる場合など防火ドアを使用しなければならないケースがあるほか、法律の定めがない場合でも任意で防火ドアをつけることができます。
まとめ
機能性の高い玄関ドアを使うと防犯性や快適性、利便性などをあげることができますが、メンテナンスの手間が増えたりコストが高くなったりします。必要以上の機能をつけて費用負担が大きくなったり、選べる種類が限定されることを防ぐため、住宅性能や周辺環境、家族構成やライフスタイルを踏まえて自分に合った機能のドアを選ぶとよいでしょう。