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地震や突風などの災害にも安心。軽量瓦、防災瓦、軽量防災瓦の違いについて。

瓦屋根は災害に弱い?

1995年に起こった阪神淡路大震災では多くの住宅が倒壊・半壊の被害を受けましたが、被害を受けた住宅の多くは昔ながらの瓦屋根の家でした。

瓦は耐久性が高く耐用年数が長い、一枚単位で交換できる、再塗装の必要がないなどのメリットがありますが、重量があるため家にかかる負担が大きく、地震による倒壊リスクが高くなるというデメリットがあります。

また、一枚ずつ剥がすことができるため交換しやすいのはメリットですが、地震や突風でズレたり落下したりする可能性があるのもデメリットです。このことから、瓦屋根は災害に弱いといわれています。

しかし、従来の瓦が持つデメリットを少なくした軽量瓦、防災瓦、軽量防災瓦であれば地震や突風などの災害時も安心できるといわれています。軽量瓦、防災瓦、軽量防災瓦とはどのようなものでしょうか。

軽量瓦とは

軽量瓦はセメントに繊維材料を混合して作るスレートを主な材料として作られた瓦です。従来の瓦は粘土を焼いて作る「陶製」ですが、軽量瓦はセメントを成形して作るため陶製ではなく、正確にいうと瓦ではないといえますが。瓦の代替品として開発され形や質感が瓦によく似ていること、従来の瓦約半分の重さしかないことから「軽量瓦」と呼ばれています。

瓦自体の重量が軽いだけではなく、ビスを使って屋根に固定するため土を使う従来の工法よりも屋根や建物に負担をかけません。地震による影響軽減に繋がるだけではなく、ビスを使用しているためズレたり風で飛ばされたりしにくくなります。

防災瓦とは

防災瓦は日本瓦の機能面を進化させて防災性を高めた瓦です。従来の瓦よりも軽く作られているだけではなく、ビスを使って屋根に固定するため屋根が軽く仕上がり、耐震性が高くなります。

また、防災瓦には瓦同士をひっかけ合うツメがついているなど、瓦同士の連結が強くなっているため軽量瓦よりもズレたり落下したりしにくいのも特徴です。

現在、多くのメーカーで製造されている「瓦」は防災瓦であることがほとんどです。

軽量防災瓦とは

軽量防災瓦は防災瓦をさらに軽量化し、形状を改良することで耐風性・防水性をアップさせた瓦です。瓦の横についたスリットで瓦同士を連結するため、よりしっかりと固定されて落下しにくくなっているだけではなく、軽量瓦や防災瓦よりも軽いため、重量オーバーで設置不可能だった太陽光パネルを設置できるようになるなど、防災性以外のメリットもあります。

まとめ

軽量瓦、防災瓦、軽量防災瓦は従来の瓦よりも軽く、古い瓦から葺き替えることで地震や突風などの災害に強い屋根を作ることができます。見た目は従来の日本瓦とほぼ同じであるため和風の住宅に使用しても違和感がなく、家の外観を変えずに防災機能をアップしたいという方におすすめです。

 

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