一戸建ての固定資産税は、どれくらいかかりますか?
物件の立地や建物の大きさにもよりますが、新築戸建の場合は固定資産税と都市計画税でおおよそ10〜13万円になることが多いです。
新築戸建購入前に固定資産税と都市計画税を大まかに計算する方法をご紹介します。
土地や建物を所有する限り、必要な税金になりますので、購入前に目安の金額を把握しておくことは、ローンの計画を立てる際にも有効です。
まずは、固定資産税の計算方法からご説明します。
固定資産税の計算方法とは
固定資産税を算出する場合、土地と建物の2つに分けて計算します。
1.土地の固定資産税を算出する方法
土地の固定資産税を計算するには、土地の公示価格を算出する必要があります。
公示価格とは毎年7月1日に国が出している土地の価格です。
土地の公示価格を算出したら、土地の固定資産税評価額を算出します。
固定資産税評価額は公示価格の70%と言われています。固定資産税評価額を算出したら、評価額(課税対象)に1.4%をかけると固定資産税の金額が算出されます。
例えば、公示価格が1,000万円の土地の場合、固定資産税評価額は700万円となり、固定資産税は9.8万円となります。
この9.8万円に優遇措置が加わることで、固定資産税が安くなります。
2.建物の固定資産税を算出する方法
建物の評価は再度同じ建物を建てる場合に必要となる費用を基準にします。築年数に応じて経年劣化していきますので、建物に対しての固定資産税は、年月が経てば減額していきます。
建物の評価額は建築費(再建築費用)の40〜70%とされています。
<建物の固定資産税の計算式>
再建築費用×(40〜70%)×1.4%
再建築費用は役所の担当者が1件ずつ回り、積算していきます。
土地と建物の優遇措置
固定資産税に対して、土地と建物にかかる減税処置をご説明します。
土地の優遇措置
小規模住宅用地に当てはまる「住宅用地1棟分の敷地で土地面積が200平方メートル以下」の場合は評価額が1/6になります。200平方メートルを超える場合は1/3になります。
例えば、200平方メートルの土地の評価額が1,000万円の場合、1,000万円×1/6×1.4%=2.33万円となり、先ほどの9.8万円よりも安くなります。
建物の優遇措置
新築物件の場合、固定資産税が1/2になる減税措置があります。
減税対象となる期間は当初3年間で、3階以上の耐火・準耐火住宅は5年間になります。
住宅購入前に固定資産税の目安を計算する方法
あくまでも購入前の目安の税額を出す計算方法になります。
では、200平方メートルの土地を1,000万円で購入し、建物を1,500万円で購入したとして計算していきます。
固定資産税評価額の目安
- 土地:1,000万円×70%=700万円
- 建物:1,500万円×70%=1,050万円
固定資産税課税標準額の目安
土地に関しては、200平方メートル以下ですので、小規模住宅用地の減税処置が受けられます。
700万円×1/6=116.7万円
となります。
建物に関しては、新築住宅に該当しますので、1/2の減税処置が受けられます。
1,050万円×1/2=525万円
となります。
都市計画税課税標準額
※都市計画税は、かからない場合もあります。
土地については、小規模用地は1/3に軽減されますので、
700万円×1/3=233.3万円
となります。
建物に関しては、減額がありませんので、1,050万円となります。
固定資産税、都市計画税の予想額
固定資産税
土地:116.7万円×1.4%=1.6万円
建物:525万円×1.4%=7.4万円
合計:9万円
都市計画税
土地:233.3万円×0.3%=0.7万円
建物:1,050万円×0.3%=3.2万円
合計:3.9万円
固定資産税と都市計画税の合計
9万円+3.9万円=12.9万円
このように12.9万円が当初3年間にかかる固定資産税と都市計画税の毎年の合計金額になります。
まとめ
固定資産税と都市計画税の目安の計算方法をご紹介しました。
冒頭でもお伝えした通り、この税金は土地と建物を所有する限り払わなければなりません。
ローンの返済だけでなく、必要な税金も考えて、返済額を決めることで、無理のない生活を送れるのではないでしょうか。