一覧に戻る

リスクマネジメントができないなど、貯蓄全額を頭金に入れてはいけない理由3つ。

頭金の払いすぎに注意

頭金は住宅を購入する際に支払う現金のことで、一般的には購入費用の1割~2割程度払うとよいとされています。

頭金を支払うと毎月の支払額を低く抑えたり、返済期間を短くするなど、住宅ローンの負担を減らすことができるため、少しでも多く支払ったほうがメリットがありますが、貯金全額を頭金に入れるのはおすすめできません。

今回は、貯蓄全額を頭金に入れてはいけない理由をご紹介します。

家具や家電の購入にお金がかかる

家具や家電は前の住居で使っていたものをそのまま使うこともできますが、住宅購入に合わせて買い増しや買い替えをすることもあります。特に、部屋数が増えるため照明器具やエアコンなどは買い足さねばならない可能性が高く、かなりの出費が予想されます。

入居のタイミングですべて揃えるのではなく、住み始めてから順次買い足していくこともできますが、貯金を全額頭金に入れてしまうと、家具や家電を購入できなくなります。夏や冬などは生活に不便を感じる可能性が高いでしょう。

どの程度買い増しなどを行うかによって必要な費用は異なりますが、家具や家電の購入費として住宅購入費の1割程度残しておくとよいといわれています。

急な出費に対応できない

貯金を全額頭金に入れてしまうと、怪我や病気などの治療費や入院費、子供の進学や進級、転校にともなう出費など、急な出費に対応できなくなる可能性があります。出費をまかなうために、住宅ローンよりも金利が高いローンを組んだり借り入れを行うと損してしまいますので、ライフプランを見越した資金を手元に残しておくだけではなく、不測の事態に備えてある程度のお金を残しておくとよいでしょう。

失業や収入減などのリスク

最近は不景気だけではなく、新型コロナウイルス感染症の影響で失業や収入減のリスクが高まっています。

万が一失業したり収入が大幅に減ったとき、貯金が残っていないと生活費をまかなうことができないばかりか、住宅ローン返済が滞って家を手放さなくてはならなくなるかもしれません。

失業や収入が大幅に減ったときに備え、会社員の場合は6か月分の生活費、フリーランスや自営業の場合は失業手当がないため、一年分の生活費を手元に残しておくとよいといわれています。

まとめ

頭金を入れると住宅ローンの負担を減らすことができますが、貯金を全額頭金として使ってしまうとリスクマネジメントが困難になり、最悪の場合は家を失う可能性があります。

また、頭金を払うとローンの負担は減りますが、住宅ローン控除額も低くなるため、金利によっては頭金の効果が低くなることもあります。

頭金を払うときは、どの程度のお金を手元に残すか、払うことで得られる効果はどの程度かをシミュレートし、自分に合った額を払うようにしましょう。

 

そのほかの「よくある質問」はこちら