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家を建てるときに頭金を払うメリットはなんですか?

家を建てるときに頭金を払うメリットをご紹介します。

頭金は必要か

住宅を建てたり購入したりするとき、住宅ローンを借り入れする前に購入費用の一部として支払うのが「頭金」です。

近年、「頭金なし」で購入できる物件も多く、頭金を払わずに住宅を購入したという人もいますが、「頭金なしでの住宅購入はリスクが大きい」ともいわれています。

頭金を払うことで、どのようなメリットを得ることができるのでしょうか。

住宅ローンの審査が通りやすい

頭金を払うと住宅ローンを利用して支払う金額が少なくなるため、住宅ローンの審査が通りやすくなります。

例えば、3000万円の住宅を購入する場合、頭金なしだと借入額は3000万円ですが、頭金として600万円支払うと借入額は2400万です。

住宅ローンの借入可能額は主に年収によって変化しますので、年収によっては3000万円の住宅ローンを組むことができないかもしれません。

しかし2400万円であれば、3000万円ではローン審査が通らない年収の人でも審査に通れる可能性が高くなるだけではなく、選べる住宅ローン商品の幅も広くなります。

 

金利が優遇されることがある

住宅ローン商品のなかには、「融資率9割以上の金利1.86%、融資率9割以下の金利1.36%」というように、融資率によって金利が変動するものがあります。

融資率とは、簡単にいうと住宅購入費用のどの程度をローンで支払うかの割合で、頭金なしで3000万円の家を購入すると融資率100%、頭金600万円で3000万円の家を購入すると融資率80%というような形です。

そのため、「融資率9割以上の金利1.86%、融資率9割以下の金利1.36%」だと、頭金なしでは金利1.86%、頭金600万では金利1.36%となります。

 

月々の返済額を少なくしたり、返済期間を短くできる

3000万円を30年で返済する場合、一カ月あたりの返済額はおよそ8万4000円ですが、2600万円を30年で返済すると一カ月あたりの返済額はおよそ7万3000円となり、毎月1万円程度の違いがあります。

また、毎月10万円ずつ返済する場合、借入額3000万円だと25年かかりますが、借入額2600万円だと21年半くらいで返済が終わり、3年半程度返済期間に差が出ます。

これは金利を含めずに計算しているため、あまり差がないように感じるかもしれませんが、金利を含めて計算する差は大きくなり、返済総額も数百万ほど違いが生まれます。

 

担保割れのリスクを下げることができる

住宅ローンは建物と土地を担保にするローンですので、返済が困難になったときは土地と建物を売却して住宅ローンの返済にあてなくてはなりません。

家と土地がローンの残額よりも高く売れればローンは残りませんが、場合によってはローンが残ることもあり、このような状態を「担保割れ」といいます。

担保割れをすると「住むところがなくなり、借金だけが残った」ということになるため、なんとしても避けたいものです。

3000万円の家を購入し、毎月10万円ずつ5年間ローンを返済していた場合、金利などを含めずに計算すると、頭金なしなら2400万円、頭金600万円なら1800万円がローン返済残額となります。担保割れを起こさないためには、返済残額よりも高く家を売らなくてはなりません。

実際は金利がかかるため、頭金なしで3000万円の住宅を購入すると5年後も3000万円近く返済が残っている可能性が高いですね。

新築で3000万円だった家を3000万円の中古住宅として売ることは、ほぼ不可能でしょう。担保割れする可能性がかなり高くなります。

しかし、頭金を600万円払っているとローンの返済残額は少なくなるため、金利を含めても「築5年の中古住宅として売却可能な価格」で収まり、担保割れする可能性が低くなります。

 

まとめ

頭金を払わなくても住宅を購入することはできますが、頭金を払った方が住宅ローンの審査や金利で有利になるほか、将来のリスクを避けることに繋がります。

とはいえ、頭金を払うと手元のお金が無くなるため、貯金全額を頭金に充てるというようなことをすると「頭金を払ったのはよいものの、その後の生活が苦しくなった」「頭金を払ったら現金で諸経費を払えなくなった」ということになる可能性もあります。

頭金を払うときは、ある程度手元にお金を残すことを意識して金額を決めてください。

 

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