トイレ作りで覚えておきたい、タンクレストイレのメリット・デメリット
タンクレストイレのメリットとデメリットを紹介します。
タンクレストイレのメリット
新しくオープンした商業施設やホテル、病院などで見かけることも多くなった「タンクレストイレ」は、近年人気が高まっており「家のトイレをタンクレスにしたい」という方もたくさんいらっしゃいます。
タンクレストイレにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
メリット1:デザイン性の高さ
タンクレストイレが人気を集めている最大の理由が「デザイン性の高さ」です。
従来のトイレのように大きなタンクが付いていないため、すっきりとスタイリッシュな見た目です。
さらに、タンクがない分トイレを広く使えるため、空間を自由に使うことができ、おしゃれなトイレを作ることができます。
メリット2:掃除がしやすい
汚れやすいトイレは掃除をしやすいことも重要です。
タンクレストイレは便器と便座が一体になっているほか、タンクが付いていないため、フラットな部分が多く掃除がしやすいという特徴があります。
また、従来のトイレのようにタンク内の汚れを気にする必要がないのも大きなメリットです。
メリット3:連続で水を流すことができる
タンクつきトイレは「タンクにためた水を流す」という方式のため、一度水を流した後はタンクに水がたまるまで水を流すことができません。
しかし、タンクレストイレは水道から直接水を流すため、タンクに水がたまるのを待つ必要もなく、連続で水を流すことができます。
メリット4:節水効果が高い
タンクつきトイレが一回の洗浄に必要とする水の量は、トイレのサイズなどによって違いはあるものの、13リットル程度が平均のようです。
しかし、タンクレストイレは1回の洗浄に13リットルもの水を使う必要がなく、タンクつきトイレの半分程度の水量で洗浄を行うことができます。
タンクレストイレのデメリット
リフォームや建て替えの際、デザイン性の高さや掃除のしやすさからタンクレストイレに交換したものの、使い始めてから後悔しているという方もいます。
タンクレストイレにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
デメリット1:手洗い器がない
タンクつきトイレはタンクに手洗い器が付いていますが、タンクレストイレはタンク自体が付いていないので手洗い器もついていません。
そのため、タンクレストイレを使う場合は独立型の手洗い器をトイレ内に設置する必要があります。
タンクがない分空間を広く使うことができるタンクレストイレですが、手洗い器の設置スペースが必要なため、トイレの広さと手洗い器の大きさ、レイアウトによっては「タンクつきトイレの方が広く使える」ということもあります。
また、従来のタンクつきトイレに慣れていると、手洗い器の設置を忘れてしまうことも多いので注意してください。
デメリット2:停電すると簡単には水を流すことができない
タンクつきトイレはタンクの中についている「浮き」が沈んでいると水栓が開放されて水がたまり、浮かんだ時は水栓が締まって水が止まるという仕組みになっています。
水道が止まっていなければいつでもタンク内に水をためることができ、流すこともできます。
しかし、タンクレストイレは電気を使って水を流していますので、停電時は水道を使うことができても水を流すことは簡単ではなく、手動レバーを使うか、バケツなどで水を大量に注いで流すしかありません。(メーカーやタイプによっては別売の停電時便器洗浄キットを使い、簡単に流すこともできます。)
デメリット3:十分な水圧が必要
水道から直接水を流すタンクレストイレは、水道の水圧が低いと洗浄力不足になり、トイレの詰まりや水の流れが悪いといったトラブルになることがあります。
高台や店舗が多い地域などは水道の水圧が弱いことも多いため、タンクレストイレは避けたほうが無難かもしれません。
デメリット4:購入費用やメンテナンス費用が高い
機種にもよりますが、タンクレストイレはタンクつきトイレに比べて価格が高く、10万円近い価格差があることもあります。
また、タンクレストイレは便器と便座が一体になっているため、ウォシュレットや便座が破損したときに「自分で便座だけ取り替える」ということができません。
メーカーに依頼してメンテナンスしてもらわなくてはならないため、高額なメンテナンス費用がかかってしまいます。
まとめ
高いデザイン性や節水効果など、さまざまなメリットがあるタンクレストイレですが、従来のタンク付きトイレに比べると価格が高く、電気や水圧などの環境の変化に弱いというデメリットがあります。
家族構成や住環境、家の全体的な設備などを考え、自分のライフスタイルに合ったタイプのトイレを選びましょう。