意外に重要な雨樋の役割4つ。
意外に重要な雨樋の役割をご紹介します。
雨樋は雨をスムーズの流すためのもの
雨樋とは簡単にいうと屋根から流れてきた雨水を受け止め、スムーズに排水口まで流すためのものです。
起源は奈良時代、雨水を集めて生活用水や飲料水を確保するために使われていたといわれています。
上下水道が普及した現在、雨水を貯めて生活用水にするということはほとんどありませんが、雨樋は今でも使用されています。実は、雨樋には家を守るというという重要な役割があるのです。
家の基礎を守る
屋根に雨樋がついていないと雨水は軒先から地面に滴り落ちます。
水滴が一度落ちただけではあまり影響はありませんが、何度も繰り返し滴り落ちると、地面がくぼんで水たまりや溝ができたり、コンクリートなどにひびが入ることもあります。
その結果、基礎が浸水してダメージを受けてしまいます。
雨樋が設置されていると屋根から落ちた水は雨樋を伝って排水口に流れるため、雨樋の容量以上の雨が降ったときや、雨樋が壊れたり詰まったりしていない限り、雨水が地面に直接降り注がないので基礎がダメージ受けにくくなります。
シロアリやカビの発生を防ぐ
水滴で地面がへこむと水たまりができ、床下湿度が高い状態が続きます。
すると、シロアリが発生しやすくなるほか、木材部にカビが生えるなど腐食しやすくなるため、必然的に家の寿命が短くなってしまいます。
また、柱や壁のカビは健康被害の原因になることもあるので注意が必要です。
雨樋が正常に機能していると地面の湿度が正常に保たれ、シロアリやカビが発生しにくくなり、家と家族の健康を守ることができます。
外壁の破損や、コケ・カビの発生を防ぐ
近年の住宅は軒先が短いため、地面に落ちた水がはねたときはもちろん、軒先から水が流れ落ちるときも外壁を濡らすことがあります。
外壁が濡れると雨水で外壁が汚れるほか、カビやコケが生えて外観が損なわれてしまいます。
また、雨が原因で壁にひび割れができると壁の内側が腐食する原因にもなりますので、雨樋をつけて外壁を守る必要があります。
雨漏りを防ぐ
雨漏りと言うと天井から雨水がぽたぽた落ちてくるイメージがありますが、実は屋根と外壁の継ぎ目から水が染み込むような雨漏りも多く起こります。
特に、軒が短くほとんどないような作りの家では屋根と壁の継ぎ目が雨ざらしになって雨漏りが起こりやすいのですが、軒先に雨樋がついていると雨樋の分だけ軒が長くなるので雨漏りが起こる確率を下げることができます。
まとめ
家の基礎や外壁などを雨から守る役割を持つ雨樋ですが、雨樋に異物か詰まって流れが悪くなっていたり、一部が折れたままになっていたりすると一部に大量の水がたまる原因となります。
これは、雨漏りなどの原因になってしまいますので、正常な機能を保つためにも定期的な掃除やメンテナンスを行いましょう。