住宅ローンのボーナス払いを利用する際の注意点には何がありますか?
ボーナス払いにはデメリットも多い?
住宅ローンの返済方法は、毎月決まった額を返済する「毎月返済」と、夏や冬のボーナス月は多めに返済する「ボーナス払い(ボーナス併用払い)」の二通りがあり、毎月返済のみにするかボーナス払いを併用するか選ぶことができます。
ボーナス払いを利用すると、毎月の返済額を減らして負担を軽くできるなどのメリットがありますが、メリットばかりではなくデメリットもあります。
住宅ローンのボーナス払いを利用する際、どのような点に注意すればいいでしょうか。
ボーナスが出ない可能性を考慮する
ボーナス払いを利用する上でもっとも注意したいのが、「ボーナスが出ない可能性がある」ということです。
特に、新型コロナウイルス感染症の影響で倒産や閉店が相次いでいる現在、ボーナスが支給されない、支給されても大幅にカットされる可能性が非常に高いため、ボーナス返済の額を大きく設定すると、返済できなくなる可能性があります。
ボーナス返済を利用するときは、ボーナスが出なかった場合を想定して返済額を決めましょう。ボーナス返済の額を大きくすると、返済できなくて家を失ったり、返済のために利息の高い借り入れをしなければならなくなったりします。
返済額をボーナスが出なくても払える金額に設定していれば、ボーナス返済のリスクを減らすことができます。
手元資金が減る
住宅ローンは返済できないと、家を失うことになるため最優先で支払う必要があります。そのため、返済額が大きいと手元に資金が残らず日常生活に不便を感じたり、クレジットカードの支払いなどが出来なくなったりする可能性があります。
また、手元の資金が減ると、急な出費の支払い対応が出来ず、高金利での借り入れをしなくてはならなくなったり、貯金を崩してしまう可能性があります。ボーナスを貯金に回すことも難しくなるため、ボーナス払いを利用するなら資金計画をしっかり立てておきましょう。
支払総額が高くなることも
ボーナス払いを利用すると毎月の返済額を減らすことができますが、毎月の返済額が減るとその分元金が減りにくいため、利息も減りにくくなります。そのため、返済期間が長いほど支払総額が高くなり、ボーナス払いを利用せずに支払ったときに損をする可能性があります。
ただし、ボーナス払いを利用することで返済期間が短くなる場合は、利息が減る可能性もありますので、ボーナス払いを利用する前にしっかりシミュレーションを行っておくとよいでしょう。
まとめ
ボーナス払いを利用すると毎月の負担が減る、返済期間を短くできるといったメリットがありますが、ボーナスが出なくて返済が滞る、貯金ができず将来に備えられない、住宅ローンよりも高金利の借り入れしなくてはならなくなるといったリスクが伴います。
そのため、ボーナス払いを利用する際は、ボーナスがなくても支払える範囲に返済額を設定する、ほかの出費とのバランスを見て返済額を決めるなど、資金計画をしっかり立てる必要があります。