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最近人気の滑り出し窓。そのメリットとデメリット。

滑り出し窓のメリットとデメリットをご紹介します。

スタイリッシュで人気が高い「滑り出し窓」

これまで日本の住宅ではふすまのように横に滑らせて開閉する「引き違い窓」が主流でした。

しかし、引き違い窓は気密性が悪く風向きによって風を室内に送ることができないなどのデメリットがあり人気が落ちています。

その反面、最近人気が高まっているのが「滑り出し窓」です。

滑り出し窓にはドアのように開け閉めする「たて滑り出し窓」と、90度回転させた「よこ滑り出し窓」の2種類があり、いずれも人気を集めています。

しかし、なんとなく取りつけてみたものの使い勝手が悪く後悔しているという人もいます。

今回は滑り出し窓のメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット1:気密性の高さ

滑り出し窓は閉めたときサッシと窓枠がぴったりくっつくため、引き違い窓や蝶番を使った開き窓に比べて気密性が高くなります。

近年人気の高気密高断熱住宅は窓の数を増やすと機能が下がりがちですが、滑り出し窓はほかの窓に比べて機能を落としにくく、寒冷地などには特におすすめの窓といえます。

 

メリット2:たて滑り出し窓は通気性がよい

たて滑り出し窓は開いた窓が風を受け止める役割をするため、引き違い窓などに比べると風を取り込みやすく通気性に優れています。

また、同じ大きさの引き違い窓と比べると開口部が大きくなるため、たて滑り窓であればサイズが小さくても短時間で効率よく換気を行うことができます。

 

メリット3:よこ滑り出し窓は雨に強い

よこ滑り出し窓は開いた窓が「ひさし」のような状態になるため、雨が屋内に降りこみにくいという特徴があります。

たて滑り出し窓のような通気性はありませんが、部屋の換気をしている途中で雨が降り始めたというときも慌てずにすみます。

 

メリット4:掃除がしやすい

滑り出し窓は蝶番でとめた開き戸とは違い、窓の一辺についた軸が窓枠部分のレールを滑って移動するこどで開け閉めするという構造になっているため、窓を全開にすると両側に隙間ができます。

そのため、窓の内側だけではなく外側も拭きやすくなります。

また、引き違い窓にくらべてレールの本数が少なくシンプルなので、枠の掃除もしやすくなります。

 

デメリット1:大きな窓には不向き

滑り出し窓は外側に向かって窓が開くため、全開する場合は窓の幅(よこ滑り出し窓は窓の長さ)と同じ広さのスペースが必要になります。

例えば、掃き出し窓サイズのたて滑り出し窓を作るとしたらどうでしょうか?外側にかなり広いスペースが必要になります。

掃き出し窓分の幅をたて滑り出し窓だけでカバーするとしたら、複数の窓を並べる必要があります。

見た目はおしゃれかもしれませんが、換気に手間がかかって不便です。

 

デメリット2:たて滑り出し窓は雨に弱い

よこ滑り出し窓は窓自体が「ひさし」の役割するため、屋内に雨が降り込むことを防いでくれますが、たて滑り出し窓は引き違い窓同様、ひさしがない場所では雨が降り込んでしまいます。

さらに、開き戸と同じように窓の内側が外に出た状態ですので、雨が降ると窓の外側だけではなく内側も濡れてしまいます。

急な大雨で慌てて窓を閉めたとき、床や枠だけではなく窓も拭かなければならないのは面倒ですね。

 

デメリット3:網戸や面格子を外側に取りつけられない

引き違い窓の網戸は窓の外側についていますが、外に向かって窓が開く滑り出し窓は外側に網戸を付けることができないため、内側に網戸を付けることになります。

窓を開け閉めするためにはオペレーターハンドル式ではない限り、網戸を一旦開けなくてはならないため、家のなかに虫などが入りやすくなります。

また、防犯用の面格子を外側につけることができないため防犯性も低くなります。

 

デメリット4:費用がかかる

滑り出し窓は引き違い窓に比べると小さめになるため、採光性を確保するために窓の数を多めにするケースも多く、設置費用が高くなる傾向にあります。

また、既製品カーテンやロールスクリーンなどは引き違い窓の規格に合わせて作られているため、滑り出し窓のサイズには合わないことがほとんどです。

そのため、サイズをオーダーしてカーテンなどを作らなくてはならず、既製品で間に合わせることができる引き違い窓に比べて費用がかかってしまいます。

 

まとめ

おしゃれなデザインや気密性の高さなど、滑り出し窓にはさまざまな魅力がありますが、デメリットも多く取りつける場所によっては「開かずの窓」になってしまう可能性もあります。

人気があるから、デザインがよいからというだけではなく、設置場所の環境などを吟味して窓を選ぶとよいでしょう。

 

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