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せっかくバリアフリーの注文住宅を建てるなら、注意すべき廊下・階段の4つのポイント

バリアフリーの注文住宅を建てる時に注意すべき、廊下・階段の4つのポイントについてご説明します。

廊下・階段のバリアフリー工事は難しい!?

トイレの便器、浴槽、キッチンシンクをバリアフリー対応の設備に交換することは、それほど難しい事ではなく、コストもそれほどかかりません。
しかし、廊下や階段の幅や段差の高さを変えるといった工事は、リフォームで対応できない、コストが高くなるといったケースがほとんどです。

では、実際に注文住宅を建てる上で、廊下・階段のバリアフリーで大切な4ポイントをご紹介します。

 

ポイント1:廊下の幅

車いすの幅は、メーカーや機種によって異なるものの70cm程度であるのに対し、一般的な住宅の廊下の幅は78cm程度です。

単純に考えると、一般的な幅の廊下でも車いすで通ることができますが、車いすは左右にぶれることもあるため、廊下幅78cmでは壁に接触しやすく、移動に負担を感じてしまいます。

廊下の幅を90cm程度にしておけば、車いすが左右にぶれても壁に接触しにくく、さまざまなタイプの車いすに対応できます。

一つ注意すべきことは、図面に記載されている幅と、実際の廊下の「有効幅」は、壁一枚の厚み分程度の差があるということです。

ですので、図面上に廊下の幅が90cmと記載されていても、実際に出来上がる廊下の幅は78cmになります。

相談するときは、必ず「廊下の有効幅」であることを伝えましょう。

 

ポイント2:廊下の角

車いすで方向転換するときの回転半径は1.5m程度と言われており、廊下の角になる部分に広いスペースがなければ、何度も切り返して曲がる必要があります。
一般家庭で曲がり角に大きなスペースを設けることは難しいため、廊下はできるだけ真っすぐになるよう、間取りを考えたいものです。
やむを得ず角を作る場合は、壁の角を45度「隅切り」して曲がりやすくすると良いでしょう。

 

ポイント3:廊下の床

バリアフリーの注文住宅に適した床は「滑りにくい」ことが第一条件です。

また、高齢者の方や小さいお子様が、万が一転倒してもケガのしにくい「柔らかい素材」であると理想的です。この2点を踏まえると、コルクはバリアフリーの廊下に最適な素材です。

滑りにくさ、柔らかさだけではなく、水に強い、防音性と断熱性に優れているといったメリットもあります。

 

ポイント4:階段の勾配

急な勾配の階段は、特に高齢者の方には辛いですね。
階段の勾配を緩やかにする方法としては、階段一段あたりの高さを低くする、階段の奥行を広くするといった方法が考えられます。
建築基準法では、一般住居の階段の一段の高さは23cm以下、奥行きは15cm以上となっていますが、このサイズ通りで作ってしまうと、一段がやや高い上、大人の足の大きさではつま先やかかとが宙に浮いてしまいます。
一段の高さは20cm程度、奥行きは大人の靴のサイズと同じくらいの25~30cmにしておけば、負担が少なく安全な階段になります。
また、一段が低くなる分段数が増えるので、途中で休憩できる踊り場を設置すると良いでしょう。

 

 

まとめ

バリアフリーに対応した廊下・階段の家を建てるには、廊下の幅、角の隅切り、階段の高さや踏み面の大きさ、床素材選びに注意が必要です。
効率的に家を建てることを重視した建売住宅では、企画通りの住宅しか建てることができず、バリアフリーに対応した廊下・階段の家を実現することは難しいです。

しかし、間取りや寸法をこだわることができる注文住宅であれば、バリアフリーにこだわった家を建てることができます。

バリアフリーの注文住宅をご希望の方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

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